TA2020-20アンプ(電源の製作)

 とりあえず、適当なリニア電源を作成。
電源回路
 電源回路
 いわゆるACアダプターの中身(笑)
 テストだけであればPICツールボックスから12V0.9Aが得られるのでそれを使う手もありますが、どちらにせよ恒久的に設置するには電源が別途必要ですので製作することにしました。
 スイッチング型アダプタなどで電源供給する作例が多く見受けられたのですが、スイッチング電源特有のコモンモードノイズが気になることもあり、ここはあえて非安定化電源(笑)としました。
 今回の回路はもう、交流を直流にする整流回路の教科書ママ、みたいな回路となっています。
 トランスをダイオード(ここではショットキーバリアダイオード)でブリッジ整流し、6800μFを2本と1μFの平滑コンデンサを入れて直流出力とします。このコンデンサによってアンプの音が決まるようですが、まず適当なコンデンサで作成してして、後々様子を見てみる予定です。
 組み込み時の高さを抑えるために大容量一発使いではなく、そこそこの容量で並列にして容量を稼いでいます。それでも13,600μFありますので、ダイオードの突入電流とAC側に入れる予定のヒューズの容量と特性には注意が必要です。電源を入れる度にヒューズが切れると洒落になりません。
 トランスはケース内の高さを抑えたかった事から、大阪高波のOIコアトランス(KM0510)を使いました。漏れ磁束も少なく、コンパクトなのが特徴です。
 出力が9.5Vと中途半端ですがブリッジ整流してやると負荷と整流に用いたダイオードの順方向電圧(ここではVf=0.6V)にもよりますが、TA2020-20の推奨であるほぼ12Vが得られます。。
電源電圧の式
 Vrms = 9.5V
 VF = 0.6V
 まさに教科書に載っている計算式通りです。
 基板がガラスエポキシ基板なのは、手持にあった手頃な基板を選んだだけですので、通常は紙エポキシや紙フェノールでも十分です。
 トランスの電源容量が1.5Aしかありませんが、自宅で鳴らすのに、そんな出力の大音量で鳴らす事も無いのでまだ余裕があると思われます。
 ダイオードにショットキーバリアダイオードを使用していますので、機器内およびダイオードの温度が上がると逆方向に流れる電流が無視できなくなりますので注意が必要ですが、今回のデジタルアンプでは発熱はそれほどでもありませんし、ダイオード1個あたりの容量も3Aありますので問題は無いかと思われます。
 とりあえず電源が確保されましたので、引き続き本体のアンプ基板を組み上げる予定です。