渡船場の多くは大正区との間を結んでいます。
千本松渡船場 南津守側
大正区南恩加島1丁目と西成区南津守二丁目を結ぶ岸壁間230m
向こう側に見えているループ橋が千本松大橋です。
この渡船で渡る木津川を船舶が安全に航行できるために高さを上げなければなりません。千本松大橋の場合は38mに桁下高さを上げる必要があり、端の両岸部分は2段のループとなっています。つまり、橋の上りはじめと下り終わりにそれぞれループがある二重ループ橋なので通称メガネ橋と呼ばれます。
橋は元からこの千本松の渡しがあった場所に架橋されたのですが、この橋を延々と上り下りするよりも渡船で渡ったほうが自転車や徒歩では確実に楽ですし、迂回する必要も無いことから橋を渡るよりもはるかに早く渡向こう岸に着くことができます。
落合下渡船場
大正区平尾一丁目と西成区津守二丁目を結ぶ岸壁間138m
木津川をはさむ両岸は工業地帯でそこで働く人たちが多く移動するはずなのですが、船舶の通行が優先された結果か、河の岸壁から橋梁まで上がる必要が無くそのまま渡ることのできる平面架橋の橋がほとんどありません。そのため、木津川を渡るための橋は上記の千本松大橋のようなループ橋か、ここよりだいぶん上流にある大浪橋のように高く持ち上げられた橋しかなく、動力に頼らない人や自転車はいまでも渡船が必要としている状態なのです。