花札賭博の一種であるおいちょかぶというのがあります。
炭火焼鳥「いんけつ」
かぶ賭博では足した数の1の位が重要になります。
3枚までの手札の1の位が最高の手は9になる「かぶ」、0(ゼロ)ならば手にならない「ぶた」ですが、最悪の手が1となる「いんけつ」。
大阪弁では最悪の状態もしくは状況を暗喩する言葉としても使われます。
「いんけつや…」と言われると「最低だ…」と言う事に等しい意味になります。
また人に用いる場合はダメな奴というレッテルが貼られます。
「あいつ、ほんまにいんけつなやっちゃ」というと「彼は本当にダメな奴だ」と言う事です。
あまり、良い意味で使われる言葉ではありません。
で、お店の名前が「いんけつ」。
縁起が良いのか悪いのか。
でも、かなりインパクトはあります。目立ってなんぼの精神ならばこんな店名も堂々とまかり通るのです。
だって、覚えてもらえるでしょ?
[参考資料]
牧村史陽編 講談社学術文庫 大阪ことば事典第13刷
インケツ(名) の項を参照