若田宇宙飛行士がISSでの長期滞在活動を開始しました。
若田光一著 講談社ブルーバックス B1628
国際宇宙ステーションとは何か 仕組みと宇宙飛行士の仕事
2009年2月2日 第1刷発行
ISBN978-4-06-257268-4
国際宇宙ステーションの組み上げ過程でのいろんなエピソードの他、若田氏がSTS-72およびSTS-92と2度の宇宙飛行と船外活動経験から得られた貴重な体験を伝えてくれています。
また、ISSの中での生活やいろんな事情に加えて、日本の「きぼう」プロジェクトでの設備・装置類などの細やかな話も語られています。
なんと言っても一番のボリュームと圧倒的なリアリティで迫ってくるのが宇宙飛行士としての生活をかいま見る事ができる様々な訓練、ミッションでの経験です。ぜひとも次世代を担う人たちに読んでみてほしいものです。
実情を語る部分は以前にご紹介した記事、ぶっ飛んで宇宙の「ライディングロケット」と同じ様相を呈してはいるものの、著述している人間が日本人という事もあり、捉え方や考え方はかなり違いました。
ノーベル物理学賞を受賞した小柴氏のニュートリノ天文学といい、東大阪の民間衛星プロジェクトのまいど1号といい、大学での小型衛星プロジェクトといい、H2Aの商用運用開始といい、日本の未来への架け橋は宇宙とそれをとりまく産業が切り拓く時代を迎えたと感じます。
昨晩、帰宅途中、東成図書館へ寄りましたらこの本が新入荷図書のコーナーに置いてありました。
借りずにちょっと立ち読み。
大阪市立図書館のサイトで検索してみるとで所蔵件数=17となっています。
そうそう、新しい太陽電池パネルの設置によりISSの明るさがぐんと上がるそうな。
金星より明るくなるとか。
ISSが金星より明るくなるというのは、見つけやすくなるという事になりますが、天体観測の立場からすると邪魔になる可能性もあるということでやや複雑な気分です。
いつぞやの時代でバラ色の21世紀を描いていた時の宇宙ステーションはもっと大きいサイズでしたから、明るい星がバンバン動いて見えている時代なのでしょう。
2001年宇宙の旅に出てくるサイズなら明らかに形が判別できるくらいかもしれませんね。