衛星とのコミュニケーションはここから。
沖縄宇宙通信所の案内看板
まわりはさとうきび畑である
沖縄宇宙通信所 追跡管制棟
沖縄なのでやっぱりシーサーが
人工衛星の追跡と管制を行うJAXA 沖縄宇宙通信所です。
ここでは24時間365日の運用を行っている性格上、年中無休で施設見学できるという元お役所系にしては大変稀な施設なのです。但し施設を見学できる時間は24時間ではなく、10時〜17時の間です。当日は終了間近だったため、あまり詳しくは見たり聞いたりできていません。
場所は沖縄本島の中程の恩納村(おんなそん)にあり、緑豊かな沖縄の山中に位置します。
昨今打ち上げられて月の周回軌道にいる月周回衛星SELENE(かぐや)や、太陽観測衛星SOLAR-B(ひので)のほか、技術試験衛星ETV-VIII(きく8号)などのほぼ全ての技術試験衛星や学術衛星の運用を行っています。
施設入口
JAXAの施設になり科学技術庁から独立行政法人となった
入口で代表者の名前と職業、訪問人数、県内/県外からの区分を記入して入ります。
施設内はいちおう見学者ワッペンなどがあるのですが、これはどちらかというと社会見学に来た小中学生のためのお土産的要素が強いようで、施設内で誰かが付随して案内してくれるということは特に無さそうです。もちろん事前に連絡して頼めばしてくれそうですが。
エントランス
入口でスリッパに履き替えて(笑)入ります。エントランスに向かって右側が宇宙関連の書籍やパソコンを使って学習できる宇宙情報ルームやビデオルームがあり、左側が実物の衛星試験機や展示設備のおかれた展示室になっています。
第一展示室
人工衛星の種類と役割、実際の放送衛星からの電波を受信した放映などがリアルタイムで出ている(衛星放送を受信しているとも言いますが)ほか、技術試験衛星ETS-VII(きく7号/愛称おりひめ・ひこぼし)の模型と説明パネル、衛星の軌道を説明する動く模型、打ち上げられた衛星のミニチュアなどが展示されています。
第二展示室
放送衛星「ゆり」の試験機(実物)がメインで置かれている
技術試験衛星「きく1号」
まさに実物大の宇宙技術を間近に見ることができます。さすがに「さわらないで」の貼り紙がありましたが、ガラス越しに見るだけというわけではなく、手の届く所に模型ではなく実物がおいてあり、大変迫力とリアリティを感じます。
実際の衛星の太陽電池パネルの折りたたんだ状態と展開した状態の両方を見ることができわかりやすい展示となっています。「ゆり」はBS放送のための衛星として打ち上げられました。試作機は2基製作されたそうですが、そのうちの1基がここにあるわけです。
宇宙情報ルーム
パソコンで宇宙に関連する問題で学習できるPCの他、地球観測衛星からの映像による海の様子などが見ることができます。
宇宙関連の書籍類もおかれており、社会見学で小学生も来ると思われるせいか、小・中学生向けの本から、ある程度の上級者向けに講談社ブルーバックスなどがおかれています。
H-IIA(右),H-IIB(左)の模型
以前はM-VやN型の模型もあったようだが見当たらなかった
LE-7A(右), LE-7B(左)の模型
LE-7BはLE-7Aをクラスター化したものでH-2Bに搭載される噂があった
元はスペースシャトルのエンジンがモデル
PC制御でメニューから選んで好きなビデオを見ることができるほか、ロケットのローンチ時などは時間が合えばリアルタイムでここでみることができるようです。今回は残念ながら時間がとれず、ビデオをじっくり見ることができませんでしたので、次回訪問の機会があればゆっくり見てみたいと思います。
部屋の片隅には日の丸ロケットの雄であるH2-AとH2-Bロケットの模型と、それぞれのメインエンジンであるLE-7型のエンジン模型が置かれています。エンジン模型がちょっと小さいのが寂しいところですが、展示スペースから見ると致し方ないのかもしれません。
廊下の衛星模型
宇宙情報ルームとビデオルームにいたる廊下には沖縄宇宙通信所が運用をしている衛星の模型が置かれています。
なにやら幕が掛かっていますがこの向こうが運用室で、以前は見ることができたようですがどこぞのテロかなにか知りませんが、通常は見えないように隠されてしまっており、ちょっと残念です。
パラボラアンテナの制御卓
たぶん、です。
衝立ての隙間から、パラボラアンテナの制御卓と思われる物が見えていました。
ガラス越しでしたので、廊下の向かい側が写り込んでしまい、見にくくなっていますがご容赦下さい。
WINDSビーコン局及び広報用パラボラアンテナ(30m)
USB(F)-2 送受信アンテナ
広報用っていったいどんな用途だ?
第1可搬局用パラボラアンテナ(10m)
新GN送受信アンテナ
第2可搬局用パラボラアンテナ(18m)
USB(F)-1 送受信アンテナ
レドーム付きパラボラアンテナ(7.6m)
現在2基建設中との事であるが外からは建設中かどうかは判らない
5月22日に施設一般公開のイベントがあり、今回入れなかったり見れなかったエリアなどに入る事ができると思うのですが、さすがにちょっくらちょいとの気分で行ける所ではありません。関西エリアの空港から飛行機で那覇空港まで約1時間40分。さらに那覇空港から車で90分かかります。
車だけなら筑波とかは行けそうな気がしますが、飛行機込みだとちょっとお気軽には行けませんね。