もったいない、始末の精神は生きているのでしょうか。
ホームの屋根や支柱がレール
レールは消耗品です。規定以上の走行があると取り替えてしまいます。
で、鉄は貴重品だったため、このようにレールを加工して駅舎に使うという、いまでいうリサイクルというかリユースというか、再利用をします。
昨今では駅舎の改装工事などを行う際にこのようなレールの加工品で作られた部分が取り壊して撤去されてしまい、今風の骨材で作り直されてしまったりして風情がなくなってしまうことが多いようです。
ホームの連絡路もレール
架線の支持もレール
このようにあらゆる箇所に廃材だったレールを使用しているのです。
これらの写真はJR西日本神戸線の灘駅なのですが、現在改良工事と称してこの風情ある箇所が取り壊されています。灘駅はこのようにレールを駆使した駅舎で、連絡路の外装の写真を見ていただいてもわかるように外装が木造です。また、この連絡路に通じる階段も木造階段で、大変趣がありました。
第二次大戦の戦火も免れたという、文化財的にも貴重な駅舎だったのですが、現在は工事中となり一部しか見ることができませんし、この連絡路も通ることがありません。
ただ、これらの木造レール作りの駅舎ではエレベータの設置やバリアフリーなどの改装ができなかったことも事実です。改装に伴い保存という手もあったのでしょうがあまりにも構造物としては大きすぎることもあり撤去となったようです。