もともとの電子工作の目的の1つであったA/Tのシフトインジケータですが、もう1年以上前に完成しており、実車に装備して使っています。今のところ不具合等は私の車では発生していません。
シフトインジケータ(KZJ95用)
(奥にあるのはターボメーター)
停車中ですので、「1」の表示ですが、「1」〜「4」とロックアップ時は写真ではわかりにくいですが数字の左側のドットが点灯します。メータ照明の給電線をモニタしていて、ライトを点灯すると表示が暗くなり、夜間走行でも目に眩しくありません。
コルゲートチューブで覆っているので太そうですが、実際は信号線4本+電源2本のAWG28の細い線で通しているので中に通しているケーブルの総径は3mm程度です。
4速ロックアップ状態
[回路図]
回路図中のLEDはピン配置が違うかもしれません。現物合わせで作成したので・・・
使用したPICは16F628Aで、内蔵OSC4MHzのモードで使用しました。
ケースはテイシンのTB-50Bです。ケース内にPICも表示部も全て納めました。
プログラムの開発はCCS-C(PCM)で行っています。
車両からの12V系の信号をツェナーダイオードで入力電圧をレベルシフトさせて抵抗内蔵トランジスタRN1204のベースへ入れます。概ね7〜8V以上掛けないとトランジスタがオンになりません。トランジスタのコレクタはプルアップの10kΩが接続されているので通常はHiになっていますがトランジスタがオンになると、コレクタ側はLoとなり、それをPICの入力ポートで検出して、表示動作につなげます。
DIM(メータパネル照明)を検出すると、通常の表示動作を1ms行った後に5msほどブランク表示させ人間が感じる輝度を落として表示するようにしました。
ECUからの信号取り出しは、ケーブルが切れるとATユニットが動かなくなるので、エレクトロタップで分岐させずにECUを開封し、基盤上のコネクタで相当する端子部分から直接信号線をハンダ付けして外に引き出しています。この手のものをつなぐと、ECU側のドライブ能力が問題となり、ECU本体が不調となってしまう事もあり特に気をつけなければなりません。
シフトソレノイドのパターンはS1, S2, SLの3本で制御するタイプであれば他の車種も対応可能でしょう。他のパターンでも解析できればソフト側で対応できます(そこがハードロジックでなく、プログラムで処理する良い部分です)。
表示系に回路を追加するか、I/Oのもっと多い16F873/16F876などにすると、7SEG表示器ではなく5×7ドットマトリックスタイプの表示素子が使えます。
設置してわかった事は
- 低速走行でも思ったより速く3速に入る(ショックが無いのでわからなかった)
- 車速パルス計測で80km/h以上にならないとロックアップしない
- ブレーキングして減速するとシフトダウンしている
- ブレーキを踏んだ状態でN→Dに入れたりRレンジに入れるとショックを和らげるために3速→1速と変速する
- 表示が楽しいのでシフトインジケータを見すぎて危ない(笑)
- なるべくシフトアップされるような燃費運転をするようになった
NOx規制のため、私の車は車検が通せないので今年いっぱいしか乗れませんがドライブを楽しくするアイテムの1つになっています。乗り換えた場合はまた、その車種用に製作するでしょう。
とはいえ、最近はかなりいろいろと車の状態を表示してくれるものが多くなってきたので、このシフトインジケーターもはじめから搭載している車種・クラスもあり、そのようなものがついていない車種に(笑)乗り換えるつもりです。
2005/07/06追記
動作中の写真を追加しました。
あぶないので高速走行中に運転手が写真を撮るのはやめましょう(後部座席から撮影してもらいました)。