まぶたに腫れ物が出来た。大変痛い。
まぶたの内側やふちに細菌が感染して炎症をおこしてポチッと腫れ物ができ、ひどい場合には膿がたまって大変痛い思いをします。医学的には麦粒腫というちゃんとした病名があるのですが、これは関西では「めばちこ」といいます。
え?なにか判らない?
全国的には「ものもらい」というのが通称名ですね。なぜか関西ではそう言わない。「めいぼ」とか「めもらい」と言う地方もあるようです。
「なんや?どうしたん?眼帯なんかして?」
「うん、めばちこ出来てん。」
「えらい、たいそうやで。痛いんかいな?」
「もう、涙出てとまれへんかってん。かんにんや。」
と、日常の会話でも違和感無くフツーに出てきます。
知らない人は何の病名だかまったく判らないですよねぇ。
近畿地方でも京都や滋賀ではそう言わないらしく、関西人だとおもって話すと全く通じないこともあるようで、困った物です。
と、思っているとかなり広範囲に調べた結果がありまして、ロート製薬(目薬などの点眼薬で有名な会社ですね)の「ものもらいMap」というサイトで分布などが公開されています。へぇ。
少ないと思っていたら結構「めばちこ」の勢力分布もあるんですねえ。でも「大阪ことば事典」にあるように大阪、奈良、和歌山、神戸がやはり一大勢力のようです。
[参考文献]
牧村史陽編 講談社学術文庫 大阪ことば事典第13刷
メバチコ(名)の項の記述を参照
また、分布等の資料は「ものもらいMap」のサイトを参照させて頂いた。