DACの電流出力を受けて電圧に変換。
I/V変換基板
PCM1792の出力は最大で7.8mAp-pの電流平衡出力です。一般的なオーディオ信号として用いるのであれば電流〜電圧変換回路で電圧信号にする必要があります。
I/V変換回路はデータシート記載の回路を2Vrmsの定数で組みました。この基板は電圧平衡出力ですので一般的なオーディオで用いる不平衡の信号にするために先の平衡・不平衡変換基板へ出力を接続します。
高級DACではモノラル出力の設定でL/R別々のPCM1792を用いてD/A変換するという構成を採用しているものもあります。TexasInstrumentsの技術資料によるとモノラル2台構成が最高のパフォーマンスを得られるとの事。
技術資料によるとI/V変換に使用するオペアンプの入力換算雑音電圧のレベルが低い方がダイナミックレンジが大きく取れるため、データシートの回路では1回路の5534(3.5nV√20kHz)を指定しています。今回は2回路の5532(5nV√20kHz)を使用しているためややダイナミックレンジが小さくなっています(5534:127dB/5532:124dB)。究極のハイエンド・オーディオを求めるのであればデータシート記載のデバイスで組み上げるのが良いのは間違いありませんが、手配線のユニバーサル基板でそこまで求めるつもりはありませんので妥協しています。