手塚治虫の有名作品のタイトルにも。
火の鳥
中国の「鳳凰」や「朱雀」と混同されがちですが厳密には違う伝説上の鳥です。
一般的にはラテン語のフェニックス”phoenix”が知られていて、日本では不死鳥とも呼ばれ、原型とされるエジプトのベンヌ”Bennu”から物語が受け継がれていくうちに変化したものです。
自ら火の中に飛び込み灰となった後、新たに蘇るという伝説は受け継がれていく中、ローマあるいはエジプトの著述家によって形作られました。
見る人に幸せをもたらすという伝説もこのころに生まれたものでしょう。
類似とされる鳳凰や朱雀は瑞獣や霊鳥として扱われ、時代を経るたびに特徴にカサ増し(笑)がされていきますが、日本では平等院などの寺社の屋根に装飾として置かれたり紙幣の装飾として使われています。
手塚治虫の「火の鳥」はライフワークの一つとして描かれた作品のタイトルで、1954年の漫画少年に初出の黎明編から始まり、未来編・ヤマト編・宇宙編などと描き続き亡くなるまで構想や執筆が続けられていました。