曾根崎警察の前にある巨大オブジェ。
曾根崎警察、阪急百貨店、阪神百貨店に囲まれたステンレス製の異様なオブジェ。
実はこの得体の知れないオブジェは梅田地下街の換気施設です。
換気塔右側は、曾根崎警察署、左側に阪急百貨店、32番街ビル(高層)が見える。
正面の陰に隠れているのはOSビル。
建築家の村野籐吾のデザインで、昭和38年に出来上がったと言いますから、戦後の高度経済成長まっしぐらの時代に出来た訳です。
さびにくいようにステンレス製で出来ており、現在もその威容を堂々と示しています。
街の風景に入るようにと意図的に機能優先の無味乾燥な外観にしなかったのではないかと思いますが、当時としてはかなり異様な風景では無かったでしょうか。手塚治虫のブラックジャックのエピソード「アリの足」でゴールの大阪の風景として描かれています(掲載時は昭和50年)。
絶対にこれって何かの記念碑かオブジェにしか思いませんよ。換気塔という正体を思うと巧く処理したものです。
2022年09月08日追記
換気塔設備としてはすでに運用を終了。それに伴いこの上の部分の撤去を計画していたのですが、保存運動があって役割は引退しましたが換気塔のこの姿は残されることに。
夜になるとライトアップする事もあるようですので昼間だけはなく、夜の景色も楽しんてみてください。