肉と言えば、牛肉?豚肉?鶏肉?はたまた魚肉?(笑)
中になんらかの味のついた餡をつめて小麦粉主体の皮で包み、蒸し上げた(ふかした)ものを○○まんとか○○まんじゅうと呼びます。中国では包むという字を使い「包子(パオツ)」と呼びます。饅頭は中身の無いものを指す所が戸惑いますね。
さて、中に何を入れるかですが、中にあんこ(小豆あん)が入れば「あん饅」です。実はこのあん饅、本家中国では見かけません。他に変り種を使ったものとしてはチーズが入ったピザソースの「ピザまん」やカレーが入った「カレーまん」もあります。しかしながら一番ポピュラーなもの豚肉ミンチを主としてタケノコだったりの具と混ぜ合わせた物が入ったあんを詰め、蒸し上げた肉入り中華饅頭(中華まん)です。
この中華まんですが、実は呼び方が曲者で大阪を主とする関西では「豚まん」と呼び、関東圏を主として大阪以外の地方では「肉まん」と呼びます。大阪で肉というと通常は牛肉を指すため、豚肉を使っている事から「肉まん」ではなくあえて「豚まん」と呼ぶに至ったようです。
「豚まん」の由来は神戸南京町の「老祥記」が天津包子をアレンジして日本に登場させた時の名前が「豚饅頭(ぶたまんじゅう)」だったのが初めという説が有力です。
それ以外の中華まんを作っているメーカーはどうでしょう?ウェブで調べてみますと・・
株式会社蓬萊(551の蓬萊と言った方が良いかも)は大阪の会社だけあって「豚まん」です。
関東・関西を含め全国で販売を展開している井村屋製菓株式会社(本社三重県)では「肉まん」という名称を使用しています。新宿 中村屋では東京なのであたりまえですが「肉まん」です。
コンビニ系ではヤマザキ(山崎製パン株式会社)のコンビニエンスストア展開しているデイリーヤマザキでは「肉まん」です。LAWSONでは「肉まん」一辺倒です。関東の企業だからでしょうか。大阪本社があるにもかかわらず「豚まん」が見当たりません。MINI STOPでは「手包み肉まん」と肉まん表記です。ココストアでは同じく「肉まん」のみです。
同じくコンビニのam pmでは「豚まん」と「肉まん」の両方があり、豚まんの方が高級品(価格が高い)です。Family Martでは「肉まん」の他に「極旨塩豚まん」があり、これまた豚まん表記の方が高額商品です。ポプラでは同じように「肉まん」があるのですが高額商品には「本格鹿児島黒豚まん」があり、やはり高級品に豚まんという名称を冠しています。ただしポプラの場合は西日本でのみでの販売のようで、豚まん圏を(笑)意識している感じがあります。
ははあ、コンビニは「肉まん」が大勢を占めているようですが、高級イメージだと豚まんになる感じです。しかしながらサークルK・サンクスでは「肉まん」なのですが高級品の商品名に大肉包(ダイローパオ)と岩豚包(イェンツーパオ)がありどちらともつかず。
さてさて、本家中国ではこの手の食べ物をどう呼ぶのでしょうか?
既に商品名で出て来ているものがありますが、中国ではこのような豚肉主体であんを作った饅頭は肉包(ローパオ)と呼びます。なんだ、本当は「肉まん」じゃない(笑)。
野菜主体の餡で作ったものは菜包(ツァイパオ)と言います。
基本は肉と言えば大阪以外と同じで豚肉なのですが、以下に一般的な肉の種類と中国語読みをご参考までに記しておきます。
豚肉:猪肉(zhurou「ツーロウ」)
牛肉:牛肉(niurou「ニユーロウ」)
鶏肉:鶏肉(jirou「チーロウ」)
羊肉:羊肉(yangrou「ヤンロウ」)