九尺二間の棟割長屋、のようなもの。
実業会館
正体不明の実業会館というのは横に置いといて。
どう見てもこの作り、江戸時代にある九尺二間(もっと広い間取りの場合もあります)の棟割長屋の入口にそっくりなのです。入口の上に入居者の掛け札があり、中は行き止まりの路地で左右に店子が並んでいる造り。
建物は昭和時代だと思うので今風棟割長屋と言った所なのでしょうが、それでもかなり年季の入った感じです。
店子の掛け札(いわゆる表札)もそれぞれの自作らしく、全然統一が取れていません。
多様性のあるゆるい社会だった頃の名残と思うとなにやら物寂しくなってしまいます。人とは違うということを許容する社会。緩やかなつながりに寛容だった時代だったのです。
そう考えると、現代は非情かつ非寛容な社会に見えてきました。
中はこういう風になってたんですね。
私が見たときは、シャッターが閉まってまして、名前はそそるものの「もひとつやなぁ」と思ったのでした。
本文終わりの二行で語られていること、ホンマその通りですね。息苦しいというか…生きにくいなぁと思います、ほんまに。
本当、棟割り長屋の様相でした。
しかし、最後の2行へのコメント、まさにその通り。世知辛いという言葉が当てはまる世の中だと感じます。