口三味線。
おばんざい酒房「ちんとんしゃん」
「おばんざい」主に京都で使われ、漢字表記を入れると「お番菜」となります。
関東(江戸)では惣菜と呼ばれている、出来合わせのおかずや料理の事を指します。家でしつらえたものではなく、業者が作った既製のおかずなわけで、あまり自慢して出す部類ではありません。むしろ「おばんざい」で「申し訳ない」という感覚でしょうか。
屋号の「ちんとんしゃん」ですが、これは口三味線の奏法の表現で「ちん」が最も高音の3の糸、「とん」が次の2の糸、「しゃん」は複数弦を一度に弾く事を意味しています。楽譜ではなく口で演奏を伝える手法ですね。
残念ながら店内では三味線は鳴っていませんが、この音の響きがなにやら楽しげではあります。