とある動物病院の名前が意味深です。
チョコ動物病院
犬の名前に「チョコ」を付ける人も結構居るようですが、チョコ、すなわちチョコレートは犬に食べさせてはダメな人間の食べ物のうちの一つです。
チョコレートにはカカオマスが使われていますが、このカカオの実から作るカカオマスには苦味成分であるテオプロミンと呼ばれるカフェイン類似アルカロイド物質が含まれていて、緩やかですが覚醒作用があり、リラックスさせる作用を持ちます。
ヒトでは速やかに肝臓で分解して別の物質になり排泄されるため問題にはならないのですが、犬の場合は違います。イヌはこのテオプロミンの代謝が遅く、排泄されずに体内に長く留まり、作用がより強く・長く現れてしまいます。
具体的な中毒症状としては、下痢・嘔吐、興奮、ふるえなどに始まりひどくなると昏睡、けいれんなどを引き起こし、死に至る場合があるのです。
チョコに含まれているテオプロミンの単位重量あたり含有量はホワイトチョコが一番少なく(カカオマスとは縁がない)、次いでミルクチョコレート、ビターチョコの順で多く含まれます。料理用に使う甘く無いチョコや一時流行った99%カカオなどは相当含まれていて、少量でも小型犬ならアウトになる可能性が高いのです。
チョコを食べさせてチョコレート中毒になったイヌをこの病院に搬入するのはかなり「なんだかなぁ」な印象がありますが、絶対にキツく怒られる事は間違いありません。