JR貨物フェスティバル その2

 さて、鉄分たっぷり(笑)の展示車両です。
EF67 1
 EF67 1
EF67 2, EF67 3
 EF67 2, EF67 3
 入り口すぐにEF67の0番台で最初の車両である3両が並べられていました。今回はある意味EF67祭りとも言える台数が展示されていました。
 このEF67形機関車は連続する勾配の大きい大山峠(通称、瀬野八)を走行する際の後押し機関車として、戦前の製造だったEF59の置き換えを目的に開発・導入されました。
 EF67は新造車両ではなく既存の機関車の改造車両で、この展示車両3台はともにEF60の改造車となっており、それぞれEF60 104→EF67 1に、EF60 129→EF67 2に、EF60 88→EF67 3として改造され車番が付け替えられています。
3両横並び(EF67 1〜3)
 3両横並び(EF67 1〜3)
 展示のレイアウトは実際はこのように一列に横並びで展示されていて、ワン・ツー・スリーになっています。
EF67 1(東京側)
 EF67 1(東京側)
 またEF67 0番台の特徴としてこのように片側にのみ貫通路とデッキが設けられています。
 EF67は別にさらに1両展示されていました。
EF67 101
 EF67 101
 これもある意味マニア向けかもしれません。
 EF67 100番台の最初の車両であるEF67 101で、これはEF65を改造して作られたうちの1両です(元車両はEF65 134)。
 これらのEF67形電気機関車はいずれも老朽化しており、実際の運用は昨年展示されていた新型車両のEF210-300番台へ移されています。
 特定の車両を残して近日中に解体される事が予想されます。今回、きれいに整備されていたEF67 1とEF67 101以外は保存車両として残さないのではないかと予想していますが、はたしてどうなることやら。
EF59 21
 EF59 21
 前述のEF67の先輩に当たる機関車。すでに除籍していて保存車両として広島車両所に置かれており、このような一般公開時にお目見えします。
 このEF59 21はEF56 2を改造して作られた機関車です。
EF66 1(一次車)
 EF66 1(一次車)
 保存車両として置かれているEF66の1号機。平時はどこに保存・留置されているのか知らないのですが、展示車両として出てくる時はいつもピカピカです。
 東海道・山陽本線の100km/hでの高速貨物列車専用機として開発されました。
 改造がされて運転台窓に庇が付いていますが、製造当初には取り付けられていませんでした。
EF66 21(二次車)
 EF66 21(二次車)
EF200-9(量産機)
 EF200-9(量産機)
EF210-3(基本番台)
 EF210-3(基本番台)
 クレーンによる吊り上げ実演の車両。吊り上げられたのはEF210-3のみですが他の車両は整備中。
 EF66 21はEF66形電気機関車として二次車の1号機にあたります。1次車からの変更点は全面窓の上に庇が付いた点です。また、前面ナンバープレート下にあった飾り帯通風口が無くなっています。
 EF200形はEF66形やEF81形よりも輸送力増強を目指して開発された機関車で。VVVFインバータ制御等の数々の新技術を導入し、満を持して投入したのですが、当初目指していた6,000kW出力による1,600t牽引を実施しようとすると給電側の問題が発生。変電所の電力供給力に問題が発生して、出力を制限して運用する事になってしまいました。
 ある意味、試作で終わってしまったEF500形と同時期に開発した負の側面を共有してしまったとも言えます。
 EF210形は先のEF200形のオーバースペックを見直し、1,300t牽引の貨物列車として3,390kWの機関車で開発され、現在の主力機関車として運用されています。この基本番台は全18両製作されすべてJR貨物で運用され、岡山配置となっています。
EF510-506
 EF510-506
 北斗星のヘッドマークが付いている状態でしたが、まさにその通りの車両。
 今年に安中貨物廃止による余剰機材となったためJR東日本から広島へ回送されてきていたようです。今後は富山で運用との話がありますが、どうなるのやら。
 側面に北斗星として運行されていた時の流星のステッカーがあったのですが、すっかり剥がされて貨物機関車に変身。うっすらと剥がした跡が残っているだけで、金色の帯がある北斗星色でなければ、まったくの貨物扱い機関車になっています。
DE10 1076
 DE10 1076
 入換やローカル線の貨客列車の牽引を目的として開発されたディーゼル機関車で、蒸気機関車の置き換えに貢献しました。入換を主目的としたため、運転台が正面を向かず横向きになっています。運転台を2つ設置する事無く前後の運転がすぐに切り替える事ができるようにしたためですが、長距離を運転するのはかなり辛かったようです。
 エンジンはDML61ZA形V12気筒ディーゼルエンジンを1基搭載しています。
DE10 1049
 DE10 1049
 こちらの車両はアクセスパネルを開いて、エンジン等の機材類を見る事ができるように展示してありました。
 この車両は通常の国鉄色(朱色4号)ではなく、唯一もみじ色で塗装されている車両です。
DD51 759
 DD51 759
 かなり息が長く製造し続けられたディーゼル機関車です。元々は蒸気機関車の煙害を排するために製造され、C61形やD51形を上回るスペックで開発されました。エンジンも前後に2基搭載した大型ディーゼル機関車となり、全部で649両が製造されています。
 この759号機は寒冷地仕様になっています。残念ながら城東貨物線で活躍していたDD51 759はすでに除籍されているのでこのまま廃車されると予想しています。
EF510-4(0番台)
 EF510-4(0番台)
EF66 36(二次車)
 EF66 36(二次車)
 こちらの車両はピット内でひっそりと展示されていました。
 EF510-4は量産機としてぶっ飛び機関車EF500の失敗から交直両用の新形機関車として開発されました。現在は主に日本海縦貫線の貨物列車で運用されています。
 EF66 36は牽引入場したようなので、このあと廃車になるのかもしれません。
 オマケ
スイッチャー(DB25 7)
 スイッチャー(DB25 7)
 最後のスイッチャーですが、元の塗色から変更されています。何かに似ていると思えばEF210とほぼ同じ。完全に広島車両所特製パロディスイッチャーです。

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