満員御礼のご盛況でした。
製作会会場
共立電子産業本社1Fセミナー室
会場の様子
今回は2日とも満員御礼。ほぼ全ての席が埋まりました。大盛況です。2日目は少ないとのお話を聞いていたのですが、最終的に満員御礼に。
今回は珍しくフルデジタルアンプのキットを製作している方がいらっしゃいませんでした。その代わり、デジタルオーディオ独立実験基板を使って組み上げていらっしゃる方が多数。やはり結線と3mm厚という難加工なパネルの穴開けなどでかなり苦労されている様子。
スタッフの力作
プリアンプ(真空管+オペアンプ)
今回はスタッフの方が自作機器を持ち込まれていらっしゃいました。
真空管を入力段に、出力をオペアンプとまるでYAHAアンプですがこちらの場合は正当な真空管の使い方。12AU7のB電源電圧は220V(エレキットの真空管バッファCDプレイヤーのトランスを流用)で駆動しています。
筐体の中身はほとんどが電源ブロック。
高圧系の整流〜平滑回路と、オペアンプ用±15Vの安定化電源。どちらもトランスからのリニア電源ですが、内部の2/3はこれらの電源部品。
12AU7は当初カソードフォロアで試されたそうなのですが、後段のオペアンプの音しかしなくなるとの事で若干の増幅率を付けるため、抵抗値をカット&トライされたそうです。後段のオペアンプはボルテージフォロワ使いで、MUSES 02とかなり高級オペアンプが使われています。
プリアンプにしてはボリューム等一切付いていないのですが、コントロールアンプではなく、純然たるプリアンプ。しかもヘッドホンアンプ向けというかなり尖った製作作品です。
電流帰還出力トランジスタパワーアンプ
こちらはパワートランジスタを最終段にした電流帰還型のフルディスクリートアンプ。この状態でもとりあえず回路動作と音を確かめるための前実験だとか。電源も±24Vで二階建て基板の下は平滑の大容量コンデンサがみっちりと並んでいます。はみ出したオマケ基板は入力のためのバッファアンプ。パワーアンプの回路がコントロールアンプなどの前置アンプが前提になっていたのですが、入力ボリュームを付けた事によりバイアスが変わってしまう事への対策で追加したそうです。
ヘッドホンアンプ2種
こちらは大きな電流出力が得られるオペアンプOPA2350PAを使ったヘッドホンアンプと、電流増幅・電圧増幅を別々のオペアンプ(4556と072)を使ったヘッドホンアンプです。
OPA2350PAの方はオペアンプの特性が良いのか電源の大量OS CONのおかげなのか、かなり豊かで広がり感のある音場を再現してました。なかなか魅力的な音です。
PCM1792Aモノラル使いDACシステム
電流出力のPCM1792Aはデバイス1つでステレオ信号を処理できるようにL/R出力分の回路が入っているのですが、これをモノラルモードにして電流出力をあわせてS/Nを向上させるという手法を使った基板群。ン十万円もする高級DACではこの手法を使っていますが、自作なら簡単に手が届く値段で組み上げる事が可能ですね。
REX-K2496U組み込み
前回、デジットのデジタルオーディオ独立実験基板でのアップサンプリングシステムに組み込みを行っていたRATOCのREX-K2496Uを使ったデジタルオーディオシステムがついに完成したそうです。これで元々のPCM入力に加えてDSDにも対応して最強システムに(笑)。あとはソフトモードを駆使して多彩な設定を行う事ができるようにするのが宿題だそうです。
詳細情報が出ているとは言え、外販している出来上がりモジュールを組み込むのはなかなか大変だったようです。一番大変だったのはケース内に収めて操作部をパネルに増設するところだったとか(笑)。本来は空きスペースで干渉しないように空けてあるスペースにモジュールを入れているので、切り替えのロータリースイッチ等の位置決めなどに苦労したそうです。
その他、エフェクターを作られていた方やハイエンドヘッドホンアンプを作られていた方等、みなさん力作揃いです。
今回も自宅環境の不備から製作会に参加させて頂きおんぶにだっこでお世話になりっ放しです。精力的にサポートされていたスタッフの方々にこの場を借りて御礼申し上げます。