しばらく行けなかったのですが久々に参加させていただきました。
製作会会場
共立電子産業株式会社 本社1Fセミナー室
会場の様子
いつものごとく、ほぼ満員御礼。
今回も初回参加の方が土日の両日ともいらっしゃいました。初心者参加率の高さはオーディオキット製作体験会より多いように思えます。
初心者の方はまずトレーニングボードの製作と完成、その後に持参のノートPCにAVR Studioなどの開発環境のインストールと構築、AVRライタとの接続確認などを行った後にLチカなどのサンプルプログラムのプロジェクトからビルドしてデバイスへダウンロードし、動作確認までの一連の作業をしてもらいます。
その後は、参加者の方の思いと意欲次第でなんでもできるようになります(すぐに、ではありませんが)。
トレーニングボードの製作と初期環境の構築まではすんなり進みますが、その先は一気にハードルが上がります。まず「なにがしたいか?」が決まっていないと進めません。
モーター関連の駆動は人気がありますが、通常のDCモーターをPWM制御するなり、ステッピングモーターのパルス生成を行って制御するなり、それなりのハードウェア制御の知識が必要になります。
お手軽に使えるようになったマイコンと言えども、AVRというMCUの中のアーキテクチャが判らないと内蔵デバイスを活かしたプログラミングが行うことができません。初心者の方はまずアーキテクチャの理解とその使い方について習熟してから実際のプログラミングに反映させて動作を実現するという運びになりますので、なかなか2日の参加だけではご自身のゴールに至る事は難しいでしょう。
そのため、同じテーマで継続参加をされている参加者の方が多くいらっしゃるのがオーディオ製作会との大きな違いです。ハードは実験基板等がありますので、そちらで組み上げれば直ぐですが、それを自分の思った通りに動かすためのプログラミングは時間がかかります。
VFDボード
ATmega163を使ったVFDのディスプレイボード。電源電圧をDC-DCコンバータを使って昇圧し、VFDのグリッド電圧を作り出しています。
写真は昇圧回路のテストを兼ねた全点灯の試験を行っている様子。テストのショートピン部分をドライバでショートさせるという裏技で確認中。
マルチ電源
こちらは多出力電源の電源電圧等を表示させるためにAVRと液晶表示器を使った電源を製作中。電源周り部分は自作のプリント基板を製作して実装していらっしゃいました。オペアンプ用の正負電源などを取出す電源が欲しかったための製作だそうで、なかなかの力作です。
まだAVR周りはこれからだそうです。
やはり参加者に人気のある製作対象はモーターです。
LCDディスプレイやLEDなどと違い、物理的に物を動かす事ができ、製作物への応用範囲が広いので「何かを動かしたい」という目的を実現するには必須のアイテムです。
しかし安定的に動作させるにはなかなかクセのあるアイテムなので、いろいろとプログラム側の調整を必要とするのもまた楽しい部分かも知れません。
電子回路を作ってしまえばそれで終わりではなく、プログラミングの工夫で様々な事が実現できる事から長く続ける事ができるのではないでしょうか。
いつもながら、会場の設営・撤収や清掃に加えて、開催中の精力的なサポートには頭の下がる思いです。
この場を借りて御礼申し上げます。