低電圧オペアンプ仕様ChuMoy

 低電圧オペアンプ専用のテストベッドを製作。

低電圧オペアンプ向けChuMoy
 低電圧オペアンプ向けChuMoy
 着せ替え式なので外観は同じ(苦笑)

 以前から気にはなっていたのですが、さすがに±1.2Vや2.4Vでオペアンプを使ったヘッドホンアンプを運用するのは制約が大きく、デバイスの選択が限られてしまうので代替案として低電圧(+5V程度まで)で動作するオペアンプ向けのヘッドホンアンプのベースを製作してみました。回路はChuMoyと同じですが、電源電圧が異なります。

回路基板
 回路基板

 回路も定数も電源周り以外は以前に製作した9V昇圧版ChuMoyヘッドホンアンプと全く同じで、抵抗には1%の一般的な金属皮膜抵抗抵抗を使用しており、ゲイン決定の抵抗は1kΩと10kΩで11倍の増幅となります。ちょっと運用した限りの印象ですが2.2kΩと10kΩぐらいに下げた方がボリュームの調節範囲が使いやすいかもしれません。

OPアンプ周り
 OPアンプ周り

 今回はOPAMPにレール・ツー・レールで単電源の2.7Vから動作するAD8656を使ってみました。低電圧で動作するわりには220mAまで取れるため通常のヘッドホンアンプ動作では全く問題ないというか過剰なスペックです。5V動作でTHDは0.0007%、スルーレートは8V/μSと通常のオーディオ向けオペアンプと遜色ありません。もっともメーカーはプリアンプやミキシングアンプとしての用途を想定しているためデータシート上にオーディオ向けオペアンプでは一般的に記載がある周波数に対する歪率のグラフが掲載されていません。

電源回路まわり
 電源回路まわり

 電源はUM-3タイプNiH電池の2.4Vです。このままではいかに低電圧動作のできるオペアンプとは言え、制約ギリギリかちょっと下の電圧。使えるオペアンプでも出力電流が取れない物が多いのでChuMoyのように直接ヘッドホンを駆動するのは無理があります。
 そこで今回は5V程度までの電源を想定したオペアンプを対象として、ステップアップ電源のHoltek製PFMステップアップDC/DCコンバータであるHT7750Aを使い、5Vまで昇圧しています。
 インダクタの100μH以外はデータシートからはかけ離れており、1,500μF/6VのOS-CONを前後に入れました。
 さらに仮想GNDを作った後のデカップリングにも1500μF/6VのOS-CONを使いました。前回の昇圧タイプと異なりかなりステップアップ電源周りが強化されているためフルボリュームでは多少PFMステップアップDC-DC由来のノイズが出ますが、普通に聴いている実用域では全く問題がありません。
 これで最近多く出回っている5.5V程度までの電源電圧で使う事のできるオペアンプを取っ替え引っ替えして確認することができます。

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