いよいよ大型連休がやってきます。今年は29日から8日までと10日間の休みを取る会社と、まったくカレンダーどおりの業務を行う会社があるようですが、連休中は会社がお休みになり、郵便物を受け取れないので、局留めとして預かってくれという依頼が多数舞い込みます。実際28日までにかなり多くの会社から依頼が入ります。
【留め置きの申請】
客「うちな、明日からの連休中は開いてへんねん。郵便な、配達されると困んねんけど。」
(会社からかかる電話はなぜか名乗らずに用件をいきなり言われる場合が多い)
局「では、ご指定の期間の郵便物を郵便局でお預かりすることができますが。」
客「おぉ、それ、それ、頼むわ。」
局「ではご住所とあて所のお名前、念のため電話番号をお教えください。」
客「え?今電話してるところでええねんけど。」
局「頂いているお電話では、お客様の住所等がわかりませんので、お教えいただけますでしょうか?」
客「そんなん、いちいち言わなわからんのか・・なんぎやなぁ」
局「お手数ですがお願いいたします。」
郵便局はCTIを導入していませんので、かかってきた電話の電話番号や住所などはまったくわからないのです。アナクロなビジネスホンで業務してますんで・・
郵便局は郵便物には長けていますが、電話は不得手ですよ。そんな予算ないですし。
不在留置(留め)とはお客さんからあらかじめ申請の会った不在期間の間の郵便物をあて所に配達せずに局で留保して、期間明け後にお客さん自身が郵便物を取りに来るか指定日に配達してお渡しする郵便の引渡し法です。一般には配達時に受取人不在で配達日から預かるのですが、お客様からの申請で受け取ることのできない状態(長期休業や海外渡航など)について申請のあった受取人の郵便物をあて所に配達せず、配達を受け持つ郵便局で保管するわけで、受取人不在のサービス対象期間をお客さんから指定してくると考えればよいでしょうか。
郵便約款第96条(受取人不在のため配達できない郵便物の取扱い)に記載があるのですが、「最初の配達の日又は不在となる期間(最長で30日とします。)の満了の日から7日」の間、局で郵便物を預かり保管しています。期間を明けてから不在期間中の郵便物は窓口でお渡しするか、指定日にまとめて配達することができます。
実際に局留めの依頼を受けると、その期間に来た郵便物は仕分けの段階で当日配達分から外して、局留め郵便物として仕分けします。来る郵便物全てに対してこの局留め処理を行う訳ですが、都市部の普通郵便局(集配業務を行う郵便局)宛に、1日何通の郵便物が到着すると思いますか?
これら全ての郵便物である、はがき1枚、封書1通づつに対してスクリーニングを行い、配達しない郵便物を手作業で除外して保管に回す作業を行う訳です。しかもこの対応は無料サービスですよ。今日来て今日からというのは絶対無理です。すでに仕分けも済み配達に回っている郵便物が多数ある状態で、留め置きを今すぐ開始というのは業務上対応が無理です。でも、これを受ける局員がいて、「配達されている!」と、お客さんから怒りの電話が入り、謝るのは対応した人と別の人なんですね、ほとんどの場合は。
頭から湯気出して青筋たてながら「いい加減な対応した奴はどいつや〜!」と怒鳴り散らし、対応した人を引き連れてきて説教してやりたいとは、謝る側の対応を迫られる人の弁です。
不在届(不在留置)のお届けはお早めに・・
連休前後はこのような処理で殺気立っている局員が応対するかもしませんよ。