芦屋変電所

 なぜか線路からかなり離れた場所にある鉄道用変電所。
JR芦屋変電所
 JR芦屋変電所
 東海道本線から結構離れた場所にあるのでかなり違和感を感じますが、実は引き込み線の廃線跡に沿う形で送電線が引かれているためです。
送電線
 送電線
 向かって左側4本が外線(新快速や貨物の走行する線)で、右側4本が内線(普通列車や昼間の快速が走行する線)への送電線(1500V)になっています。
給電線
 給電線
 左側の細かい線と大型変圧器がある方が変電所への給電線で交流22kVだと思います(違っていたらすいません)。
廃線跡の送電線路
 廃線跡の送電線路
 この送電線の通る空き地は鉄道省時代に神戸臨港線(こちらもすでに廃線)の築造に使われた土砂を西宮市大谷町付近(森具字久出の山林)から採取し、大谷町土砂運搬引込線として運用されていた跡。土砂と作業人員の運搬のために敷設された貨物線路だったのです。
 芦屋変電所からの送受電をこの廃線跡に設置していて、東海道本線から数百m離れているのですが土地の収用や地目などの関係でこの場所に変電所を設置したのではないでしょうか。

 芦屋変電所周辺
 Google Maps航空写真で表示されている場所ですが、左上の四角い目立った建物がJR芦屋変電所です。そこから下へ大きくカーブする路のようなものが廃線跡。一段階拡大してもらうと、真上からの航空写真ではなく、山の方を向いた斜めから撮影された画像に変わるのでさらに判りやすくなります。
 芦屋変電所周辺は採掘完了後に鉄道従業者の官舎があった場所。現在も周辺にはJR西日本の集合住宅があり、社員の社宅として利用されているようです。

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