尺貫法の1寸は約3.03cmです。
一寸法師
御伽草子の話が元になっている、おとぎ話に出てくる背丈一寸の武士。
お椀の船に箸の櫂で麦藁のさやに入れた針の刀を持って京に出ます。鬼を退治して打出の小槌を手に入れ、自分の背丈を六尺にしてしまいます。やっぱり背丈が小さいのは不便だったのか劣等感があったのか、当時としてはかなり大男の部類に入る背丈まで大きくしてしまうところがハッピーなのかエゴなのかよく分かりませんが(笑)。
御伽草子の中では現在の伝えられている話と異なり、可愛い子供ではなく化け物ではないかと(いつまでも大きくならないから)思われていたり、腹黒い企みを図って娘を嫁にしようとしたり、帝の庇護を受けて出世したりとほのぼのイメージと違う内容が含まれています。グリム童話が実はホラーだったみたいなもので、「良いお話」として変遷していく過程でそのような部分が削られていったのでしょう。
屋号は一寸法師ですが、ちまちました小鉢だけしか出てこないお店ではなさそうなので、とりあえずは安心して頂いて大丈夫ではないかと(笑)。
ちなみに「寸」を含めた長さの単位は以下のようになっています。
1丈 = 10尺 (3.03030.. m)
1尺 = 10寸 (30.3030.. cm)
1寸 = 10分 (3.03030.. cm)
この他1間 = 6尺や60間 = 1町、1里 = 36町もあります。昔の長屋に言われる九尺二間はこの換算だと約2.73mの間口で奥行き3.64mとなり、入口の上がり框までの土間を含めて約3坪しかありません。現代のワンルーム住宅に比べるとかなり狭いイメージですね。