以外と醒めてる

 普通酔っぱらいは自分を酔っていないと言い出します。
酔って候
 酔って候
 自分自身を酔っている言う認識であれば、さほど呑み過ぎたり正体をなくしたりという事には到らないのではないでしょうか。もっとも酔いが回った時点で自制心をなくしていなければという条件はつくでしょうが。
 候文というのは文末の助動詞「です」の丁寧表現の「ございます」や「ます」の代わりに『候(そうろう、そろ)」を置く文体の事で、元々は平安〜鎌倉時代に口語で用いられていた候(さぶらう・「侍う」とも書く)が変化し、手紙等に用いられるようになったものです。江戸時代に書式が確立し、手紙以外に公文書等でも記されるようになり、近年まで使われていました。「そうろう」は男性語に「さぶらう」は女性語として用いられます。
 ですので「〜で候」というのは武士だけの言葉ではなく庶民でも目上の人に対する文中の丁寧表現として用いる文体だったのです。
 「候」はハ行四段活用をしますので、「は、ひ、ふ、ふ、へ、へ」となり、例えば已然形であれば「候へ・ども」となります。
 今や候は時候の挨拶ぐらいでしか使わなくなりましたが、趣のある文章になりますね。

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