実は大昔の名残。
灯油を販売する米屋
米屋でなぜだか灯油を販売しているのを良く見かけますが、平成も終わりかけのこの時代、どうしてそうなっているかなんてほとんどの人が気にかけていないでしょうし、そもそも米屋で灯油を販売している(特に配達販売)事すら知らない人の方が多いのではないでしょうか。
昔々、ご飯は竃(かまど)で薪を使って炊いていました。
そのため米を炊く燃料も米屋が米と一緒に配達して販売していたのです。
竃が廃れて薪が使われなくなると炭や練炭等への販売へと切り替わりましたが昔から米屋は薪炭を販売しており、米とそれを炊くための燃料も一緒に配達するのは都合が良かったのでしょう。
しかしながら時代が下ると薪も炭も使われなくなってきたため、燃料として灯油を販売する事になってゆきます。もはや米はガスや電気で炊く時代になったものの、ストーブ等の暖房用の燃料として使用される灯油を配達ルートで販売しているのが実状です。
米と灯油、相容れない販売品なのですが、昔ながらの米穀店で灯油のポリタンクがなぜか置かれている不思議は薪炭に遡ることのできる時代の変遷の結果だったのです。
さすがに灯油で炊ける炊飯器までは販売していませんが。