当たると死ぬ事から付いたあだ名が「鉄砲」。
てっぽう寿司
毒の本体はテトロドトキシン(TTX)。アルカロイド系の毒物でヒトの経口摂取での致死量はなんと1〜2mgと極微量。青酸カリの数百倍の毒性を持つ生物毒です。
おもにフグが有名ですが、アカハライモリやヒョウモンダコももっています。
昔はフグのどの部位に毒が含まれているかがはっきりしなかった事から中毒死が数多くあったと推測されますが、あたれば死んでしまう事が多いため異名を「鉄砲」または略して「てつ」と呼ばれる事もあります。
「てっちり」はフグチリ鍋を「てっさ」はフグの刺身の事を指します。
さて、ここのお寿司はあたると死んでしまうぐらい美味しいのでしょうか。
ちなみにフグは地方自治体が認めたフグ処理者により調理されたもののみが提供され得るとされていますが、法的拘束力が弱く、自分で釣って自分で捌いて食べても違法扱いできないという状態です。全国で統一された、いわゆる「フグ調理師免許」というものは存在せず、自治体によってさまざまな方法で資格を取得できます。もちろん講習だけのものから実技や試験を経てえられるもの、さらに実務経験何年とというのが必要な厳格なものまで、資格免許を提供する自治体によってそのハードルは高い物から低いものまで千差万別。
ちなみに東京都は実務経験が必要かつ免許制ですが大阪府は資格制とその取得のための厳しさはかなり開きがあり、講習会に参加するだけで資格を取れてしまいます。
ただし認可資格は自治体が発行するため、取得した都道府県以外に移って調理提供するためには新たに取得し直す必要があります。