むこうからやってくる

 笑門福来。
福きたる
 福きたる
 何を持ってやってくるのでしょうか、福の神。
 元々はマレビト(客人)だったりなのでしょうが、神を招聘するのに人間の都合ばかり福や豊穣をもたらしてくれる神ばかりが呼び寄せられる訳ではなく、禍神、いわゆる災いをもたらす神も呼ばれてくる事もあり、どんな神が降りてくるのかは人智が及ぶところではないのが本来の神寄せだったのではないでしょうか。
 たまたま福をもたらす神が来てくれたことだけが伝承に残り、禍神が来たときは追い遣らう事で帰ってもらうか通り過ぎて去って行くまでじっと耐え忍ぶ事で伝承には残さずにいたのではないのでしょうか。
「福は内」と言ったところで福の神が必ずくるとは限らないのです。
 もっとも辛気臭い家に福の神が喜んで来てくれるかと言われると確かに微妙ですね。

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