長年取り組もうと思いつつ手を出せずに放置していたのですが…。
ミニ・クリスマス・ツリー
小さいクリスマスツリーがあって、それに電飾をしようとずっと(何年も)思っていたのですが、なかなか手を出せずに作ることができなかったのがやっと形になりました。
物が小さいので、電源をアダプターとかACで供給する事はせずに電池で動かせる回路ということでいろいろ模索しました。
ここはワンチップマイコンを使うとかArduinoを使うというのが本道なんでしょうが、こういう用途のための三端子ICが出回っているのを使ってみたかった事もあり、それらのLED点滅用のICを使って組み上げました。
回路基板
回路は単三×4本の電池ケースを加工して収めました。
電池は充電式電池1本で、3.3Vまで昇圧して点滅回路の電源としています。
昇圧はPFM昇圧回路のHT7733Aで1.2Vを3.3Vにします。実用上の取出せる電量上限が100mAぐらいですので点灯するLEDの総消費電流もそれぐらいに抑える必要があります。
点滅回路に使ったのはLED点滅用フラッシャーICであるM34-1L(1Hz)です。
発振回路内蔵で外付け部品不要、LED接続端子に接続したLEDを一定周期で点滅させます。3.0V電源でドライブ電流は16mAとれますので、高輝度タイプの発光ダイオードだと数個はドライブできそうです。もっと大電流で点灯させようとするとシンクタイプですのでPNPのトランジスタを外付けする事でドライブできます。
同じ回路で2回路用意し、一つを緑色、もう一つを赤色の高輝度タイプLEDに接続しました。そのままだとかなり明るいのでそれぞれが暗く無い程度の明るさになるように電流制限抵抗を入れてあります。
もう一つは有名なキャンドルICであるCDT3460-02です。こちらはソース出力ですのでLED接続端子の先に部品点数を減らす意味でも抵抗内蔵型のNPNトランジスタを接続して外部トランジスタ駆動にしてみました。
一番の難点はロウソク風に点滅するとは謳っていますが、何となくチカチカ明滅するぐらいの「なんだかなあ」なので、ベース入力の前にコンデンサをGNDと並列に入れてなだらかにするという作例を拝見して試してみましたが、オフ時のなだらかさを優先すると全く消えない状態になるので、コンデンサを付けずIC出力そのままを利用しました。
こちらのLEDはロウソク風なのでアンバーのLEDを接続しています。
フラッシャーICは同じ物で2回路組みましたが微妙な個体差があって、周期が少し違うため同時に点滅する事がなくなかなか良い雰囲気になったと思います。
キャンドル風の方はアンバーな色調もあってこれはこれで雰囲気が出たかと。
キャンドル風な回路はもう1回路あって青色LEDをつける予定なのですが、この小さいツリーにこれだけついている状態でさらに増やすとやかましそうなのでちょっと思案中です。こちらも個体差があるので同じ回路を2組使っても全く同じに点灯しないので良い雰囲気になると思います。
最後にツリーの頂上の星の部分になる場所にマルチカラーで自動で色が変わったり点滅したりするIC内蔵型のLEDを付けてあります。これが意外と明るい上にカラフルな光り方をしてくれて良いアクセントになりました。
高輝度タイプのLEDで電流を搾って点灯させているため、総電流がピーク時でも数十mAに抑えられました。単三eneloop1本で付けっ放しでも一日ぐらいチカチカ点滅イルミネーションを楽しめまそうです。
今年はやっと机の上にクリスマスツリーを置いて楽しめる事になって満足です。
ここまでやっておいていまさら何をと言われそうですが、手間と費用を考えると市販のものを買った方が安くてお手軽です(苦笑)。