この10月28日で通天閣は開業50周年を迎えます。え?開業?と疑問に思われる方もいるかもしれません。
現在は垂れ幕がはずされて、新規の意匠に変更されたネオンが見える状態である
いまや疑う事無き大阪のシンボルの一つ「通天閣」。
誰が何のために建てたなんか関係なく、ミナミの一角にそびえ立ちます。
通天閣は完全民営でして、通天閣観光株式会社という会社により運営されている立派な商業観光施設なのです。初代の通天閣は、第5回内国勧業博覧会に建てられ、凱旋門とエッフェル塔の大阪風ハイブリッド建築物でした。
戦時の鉄類供出で解体の目に遭い、その姿がなくなってしまいましたが、戦後に復興のシンボルとして建設されたのが現在の通天閣です。
この通天閣ですが、実は設計者が東京タワーも設計をした内藤多仲でして、大阪・東京と象徴的なタワー建築物を同一人物が設計、現在も建っているという非常に興味深い歴史があります。高さこそ違いますが、東京タワーと通天閣は兄弟みたいなもんなんですね。
内藤多仲の手がけた有名なタワー建築物の一番のお兄さんは実は名古屋テレビ塔(1954)、次男がさっぽろテレビ塔(1957)、三男が通天閣(1956)、末弟が東京タワー(1958)です。通天閣の方がお兄さんなんですよ。