PICで工作をしていると、18ピンなどの小さなデバイスでは、状態表示や外部への出力へ割り当てる事ができるピン数がかぎられおり、苦労します。
そんな中で、重宝するのが液晶ディスプレイモジュールです。特に16桁×2行や、20桁×4行といった製品は、秋月電子からの価格もあるのでしょうが、ジャンク品で出回ったりする場合が多く、安価で手軽に利用出来る表示デバイスです。
汎用液晶モジュール
これはバックライト付きのモジュールが組み込まれている
画面はマルチチャンネルトリップメータのもの
特に一般的なのが日立のHD44780を雛形とする互換デバイスを搭載しているモジュールで、1ピン・2ピンが電源のプラスとマイナスが逆なものがあり、注意が必要ですが、概ね14ピンで外部とのインターフェースが構成されており、パラレル接続をします。
さらにデータバスは8ビットあるのですが、4ビットの組み込みCPUを意識しているのか、4ビットで通信を行いデータやコマンドを送る事が出来るモードもあり、ピン数の少ないPICなどのCPUでは大変便利です。
また、表示用にメモリを持っていますので、ビデオ出力と違い常に表示データの全てをCPU側で保持しておく必要がないので、メモリの節約ができ、制御も楽になります。
PICで使う事を前提として、4ビット通信モード専用の汎用モジュールを作り、試作時を含めた液晶モジュールのドライバの統一と取り扱いの簡便さを確保しました。
写真のモジュールはDB4〜8のデータ線、RS/E/RWなどの制御線、電源及び表示コントラストの合計10本を外部に引き出して接続する事が出来ます。頻繁に接続したり外したりする事が考えられましたので、モジュール側にはMILコネクタを付けて耐久性と確実さをつけるようにしました。
今のところ、RWは書き込み専用で使うので、内部的にGNDに落としてあります。また、表示コントラストも内部でVRにつながったままになっており、外部端子への引き出しはしていません。切り替え出来るスイッチ類を付ければ外部/内部切り替えをし、外部に接続した線を有効にする予定です。