導通テスター(あるいは導通チェッカー)

 工作をしているときに常に必要になるのが、導通テスターです。
一見ハンダがきっちりついているように見えてもぜんぜん導通がなく、動作不良の原因となるハンダ付け不良という厄介モノが発生していないか、または目的の結線が行われているかどうかをチェックするためのものです。
 ハンダ付けの妙技を会得していると問題ないのですが、なにせ錆び付いた脳みそと手足を再訓練したので至らぬところが多いため、必ずこのツールのお世話になります。
 この導通テスターの主たる目的である、2点間の導通がちゃんとあるかという配線チェックには欠かせない機能が最近のDMMには搭載されており、それを使うのも良いのですが、導通を測るためにはある程度電圧をかけて電流を流さなければなりません。それにはテスターの電池が使われるわけですが、導通テストにばかり利用して肝心の本業である電圧などを測定するお仕事の時に電池切れになると洒落にならないので一番頻繁に使用する導通テスター(導通チェッカー)の機能を別に作りました。

導通チェッカー
 製作した導通チェッカー

 使い始めて1年近く経ちますが電池はまだ換えたことはありません。
 導通テスターというのも単純な機能ですが、なかなかこちらの要求仕様に応えるものとなると市販品では単機能過ぎてあまりなく、あっても非常に高額です。
 ならば自作するというのが趣味の本道ですので(笑)、「居酒屋ガレージ」で回路図も公開されている「100円ラジオ」のケースに組み込む「導通チェッカー」を製作させていただきました。
 この導通チェッカーは優れもので、印加電圧は0.5V、導通時の電流が0.1mAと被測定回路に与えるストレスが小さく、途中に半導体素子があったり、10Ω程度以上の抵抗があるとブザーが鳴らない(判定の抵抗値は調整可能)という優れものです。
以前、トランジスタ技術で掲載された1.5Vの電池1セルで動作し、インバーテッドダーリントン回路などのトランジスタで構成した、印加電圧も0.6V程度のものを製作していたのですが、引越しのたびに混沌と化する荷物にまぎれて見つからなくなってしまい、当時の掲載誌も紛失したので再現もできなくなり、結局新たに製作する羽目になりました(見つかりました:笑)。
この導通チェッカーは消費電力も非常に少なく、一定の時間、測定をしないで放置すると電源がオフとなる回路がついており、うっかりモノでものぐさな私にはうってつけの導通テスターです。もちろん性能は満足しており、DMMの導通チェッカ機能は使わなくなりました。
引用元のキットではワニ口クリップでしたが、やはり私はテスト棒のほうが使い慣れているので、バナナジャックをつけて、テスト棒でチェック作業をしています。
 内部の実装具合などを後日の記事で紹介しておりますので、そちらもご参照ください。


2006/05/30追記
 改行位置などの調整をして文章を見やすく手を入れました。
 後日見つかった導通チェッカーや、この製作物の中身が出ている記事への記載とリンクを追加しました。

2件のコメント

  1. はじめまして。 
    導通チェッカー、製作いただきまして「感激」です。
     ケースはタカチのものでしょうか?
    写真を拝見した感じではSW-95かと・・・。
    「ミノムシクリップ」ではなくテスター棒、了解です。
    接続に赤黒のバナナジャックを使っておいでですので、自由に変えられるわけですね。
    誤って通電している電線に触れても(100Vくらいなら)壊れないというのが特徴かと思っています。
    今後ともよろしくです。
    //////////////////////////下間憲行

  2. はい、ご指摘の通りタカチSW-95で製作致しました。
    一部、部品とケースが干渉する場所があり、ケースを削っている部分もあります。
    回路図を公開して頂いているため、部品の調達から製作まで全て自分向けにアレンジしたり出来るため、楽しく製作させて頂きました。
    当然ですが常に利用しており、大変重宝しております。
    ウェブでの元記事のご掲載に感謝です!

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