A/Tシフトインジケーターの続きで恐縮ですが、先の写真に写っていたターボメータです。
動作中のターボメータ
絶対圧は判らないので雰囲気ものですね(笑)
ガソリンエンジンでターボとかスーパーチャージャーが搭載されている車種のメータパネルには動作を示すランプ(LED)がついている場合が多いのですが、ディーゼル車はなぜかついていないのが多いのです。
走行中にちょっとアクセルを踏み込むと、過給器の過給音(キーンってやつ)が聞こえるのでなんとなく、動作しているのはわかるのですが、どうもどれぐらい過給しているのかははっきりしないんですね。ターボメータをオオモリなどのメーターメーカーのものをつけるという手もあるのですが、ECUからインテークマニホールド圧をモニタしているピンを発見し、こいつをモニターすればターボメータになるんじゃない?と思いつきました。
通常走行の場合は負圧を示しますから、大気圧を基準に-76mmHg~+0.1MPaのあたりを示す信号がアナログ電圧としてセンサー出力されているようで、ECUはこれをモニターしているようです。
ECU側の入力回路がはっきりしませんので、こちら側は高インピーダンスの回路で受け、できるだけ本来の回路に影響を与えないようにする必要があります。
この手の用途のためと思われる東芝のリニアスケールのレベルメータIC TA7612Aを購入し、アナログ量をアナログ処理してバーグラフ表示させるようにしました。このICは10点のLEDをドライブでき、電源電圧も9~12Vとそのままで車両用途に流用できます。また表示される範囲の上下限をVref-とVref+で設定でき、今回のようなある程度の電圧がある状態を基準としてそこからの増加量をグラフ表示させるにはうってつけです。(ただし、メーカー廃品種でデータシートも見つからなくなりました。共立電子産業ではまだ市場在庫で販売しています。)
回路的にはデータシートに載っている回路そのまま。インテークマニホールド圧信号(PIM)を100kΩを通して入力させ、エンジン停止の大気圧状態で何も点灯しないように、まず調整します。加速走行を行い、フルブースト圧がかかると思われる状態で10点全部が点灯するように上限を調整します。この下限・上限の調整を何回か行って、感覚的にちょうどよい状態にすれば調整終わりです。
センサのばらつきである程度の出力範囲があるようですので、絶対圧をみるのではなく、あくまでも感覚的に見るだけです。実際のブースト圧を知りたいのであればブースト計か連成計をつけることになります。
設置してわかったことは
- 低速・低回転でもアクセルを踏み込むとすぐ過給している(全速全域でターボ)
- 高速走行時(80km/h以上)は常に過給している
- 高速道路の登り道などではフルブースト状態
と、まぁいつも過給しているような状態なわけで、要らない理由というのもそのあたりかも?と、妙に納得してしまいました。
しかし、通常走行でも過給する率が高い運転をしていると、当然そのようなアクセルワークをしているので燃料消費率も大きくなり燃費が悪くなりますので、シフトインジケータとあわせて見る事で経済運転をするようになりました。
アナログIC版の現状から一歩進めて、PICのA/Dコンバーターを利用して計測し表示するタイプも試作しましたが、現状のアナログ版を取り替えるのが面倒くさくて、まだ実行していません。
PIC版は16F819を使用して、最大3チャンネルのアナログ入力をボタンで切り替えでき、シフトインジケータ同様にメーターパネル照明信号をモニタして減光する機能もつけました。
今の車は所有している期間が残り少ないので、取り付けるかどうかは・・・微妙です。
他の2チャンネルに何をつなぐかも決めなければなりません。
ソフトウェア上では、表示レンジを入力チャンネルごとに決めることができるので、それぞれのちょうど0~10点を表示する値を計測するのも、面倒くさいというのもあります。本格的設置には次の車種かと。
2005/07/06 追記
写真を追加しました。
高速道路でこんなことしてはいけません。危ないです。いやほんと(後部座席の同乗者に撮影してもらっています)。