サラウンドユニット

 やっと使い勝手の良い単独ユニット化しました。

サラウンドユニット
 サラウンドユニット

 以前から基板を作ったり、コントロールアンプに組み込んだりしていたのですが、紆余曲折を経てやっと単独ユニット化しました。これでオール・イン・ワンのコントロールアンプと違い、既存のコンポーネント構成のオーディオ・システムの間に挟む事で柔軟に活用できます。

サラウンド基板
 サラウンド基板

 NJM2701Dはすでにディスコンですが市場在庫はまだまだありそうなので入手は比較的容易だと思います。
 メーカーのデータシートによりますとステレオ音声から3Dサラウンドを再現し、センター定位を重視した自然な立体音場で狭いスピーカ間隔でも効果が大きいとの事。また3D効果をボリュームで調整することもできます。お手軽サラウンドとしては外付け部品も少なく、正式なドルビー・サラウンドとは違いますが音場が広がる雰囲気を十分に味わう事ができます。
 基板はこのところの製作ルールに則った大きさの基板(秋月のD基板相当)で新たに製作し直し、電源周りと入出力周りの基板を追加して筐体に収めました。デバイスのピン配置はジャンパなどで配線を交差させる必要がない綺麗なピンレイアウトになっているためユニバーサル基板の手配線でもかなり楽です。実装した回路はデータシート記載の回路に準拠しました。
 オーディオ信号が通る部分と電源デカップリング部分はオーディオ用途の電解コンデンサを使用していますが制御信号系は通常品を使用しています。入出力につながるDCカットのコンデンサはデータシートでは有極タイプが使用されていますが今回オーディオ用無極性のnichicon MUSE ESシリーズを使用しています。このコンデンサの種類を変えると音が変わる可能性は大です。

ユニット内部
 ユニット内部

 NJM2701Dの入力インピーダンスは50kΩとそれほど高くないのですが、筐体を電源グラウンドでシールドしないとハムノイズを拾ってしまいましたので入出のRCA力コネクタのGND側がケースに接続される非絶縁タイプにしてノイズ対策を施しました。
 筐体内はちょっとごちゃごちゃしていますがオーディオ信号系を優先したので遠回り配線があります。電源基板、メイン基板、操作・外部インターフェース基板の3枚構成になっています。いつものように基板間やパネル部品との接続は全てコネクターを使用して接続しています。

 ユニットはスルーとサラウンドモードの切替スイッチ、サラウンド効果の調整ボリュームをフロントパネルに装備しています。スルー/効果オンと連動してサラウンド・オン状態を表示するインジケータLEDも付けました。
 フロントパネルがアルミではなくスモークのアクリル板なのは加工が面倒で端折ったり黒くてカッコイイを狙ったのではなくレベルメータを追加して実装する予定のためです。 

 コントロールアンプでもこの3Dサラウンドのデバイスは実装していましたが独立ユニットにした事で平常使いの自分作業デスク環境でこのユニットを間に挟むことができるようになっためDACとミキサーの間に挟んで試聴してみました。スピーカ間隔は1.5mほどですが、サラウンドをオンにすると一気にスピーカの外側まで音場が広がります。中央に音声が出ていてバックグラウンドに音楽が流れるようなシーンではかなり広がり感を感じる事ができます。調整ボリュームは最小でも十分に効果を感じられ、最大にすると近距離で左右間隔の短いスピーカでは逆に音の定位がわからなくなってしまいます。多分効果を大きくするのであればスピーカまでの距離を取り左右の間隔をそこそこ大きく取らないとボケた印象になってしまうと思います。

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