作り直しするほどでも無かったのですが。
3石ヘッドホンアンプ(3代目)
最初に製作して、電源強化、終段トランジスターの変更など経て、試聴テスト用に使用している3石ヘッドホンアンプ(ヘッドホンアンプ備忘録掲載)ですが、ずっと筐体内に基板を固定していなかったのと、端子類がターミナルブロックを使用していてネジで脱着するのが面倒くさかったのですべて今の自分設計ルールに合わせて電源は全てXHに、信号入出力はヘッダピンと2550/QIに変更して基板をベースパネルにちゃんと固定して別筐体で追製作しました。
あとでレベルメータを追加できるようにフロントパネルはアルミ板からスモークのアクリル板へ変更、ライン入力用だった3.5mmφのミニステレオジャックを廃止しました。
筐体内部
メイン基板
メイン基板はL/GND/Rの3ピンで入力していたのですが完全に別回路化してRCA端子からの配線がそのまま通るようにL/GND+R/GNDと一般的なステレオ入力に変更。これに伴って電源を左右別々に供給するように変更しました。これにより以前の基板でジャンパーを飛ばしていた部分が排除されてすっきりと実装できます。
合わせて電源基板はコモンモードチョーク(裏側に0.1µFを前後に実装)に16V/1000µFのOS-CONを入れて強化し2出力に変更。
今回実装するにあたってメイン基板は一部部品の見直しを行いました。
入力コンデンサの2.2µFはニッセイMTF→Panasonic ECQVと経て今回はWIMA MKF2に。
出力コンデンサは16V/1000µF東信UTSJからデジットのスポット品で入手した6.3V/1000µFニチコンMUSE FX(ディスコン品)に変更、耐圧が低いのですがヘッドホン出力であれば問題ないでしょう。
電源のデカップリングコンデンサ16V/2200µFをニチコンFWから同じオーディオ用途ですが105℃品であるニチコンKAに変更。
抵抗類はすべて小型金属皮膜抵抗に変更。
とまあ、前回製作時から色々と変更しましたが終段のトランジスタは前回のTTA004/TTC004を継承しています。
音声ボリュームのつまみですがアルミ削り出しのつまみは価格改定を何度か繰り返してとてもではないですが気軽に使える価格ではなくなったのでローレット軸タイプの可変抵抗に変更してつまみを金属外装のプラスチックタイプに変更しました。見た目がそれほどゴージャス感ありませんが、自分だけで使う分には何も問題ありませんのでこれで良しとしています。実際に聴くときはさほどヘッドホンアンプ側でボリュームを変更することもありませんし機能として十分です。
実際に試聴して前回の基板で製作したものと聴き比べしてみますと、色々構成部品を変更しすぎてどれが決定的要因かわかりませんが一番効いているのは入力・出力コンデンサの変更でしょう。前回の終段をTTA004/TTC004に変更したものより極低音域がかなり豊かになりました。バスドラムのアタック音やベースの低音がドンと響いてくる印象です。ボーカルメインの中音域がやや抑えめでちょっとドンシャリと言えなくもありませんが、ダイヤフラムが大きいヘッドホンで聴くといい感じです。このあたりは好みの問題ですので良し悪しは私の個人的な印象だとお納めください。
コンデンサのエージングが進めばまた音が変わってくるでしょうから、しばらく常用して変化を楽しみたいと思います。気が向けば前回のパーツ構成をこの基板レイアウトを追加で作成して差し替えて聴き比べするなども考えています。