「光り物」はAMラジオに並んで初心者向けの電子工作のもう一つの王道ですね。
LM3909を使用したLEDマーカー
チカチカパッパ2号である
写真では点灯状態を撮りたかったのでハイフラッシャー用の抵抗を追加している
既に廃品種となっているLM3909ですが、以前から試してみたいと思っていました所、共立シリコンハウス3Fで「廃番IC掘り出し品コーナー」に置いてありましたので、無くなる前に(笑)入手しておきました。
専用ICだけあって、さすがに回路は「ウソっ!」と言いたくなるぐらい単純に完成します。作った回路はデータシート記載の回路例で、ICと光るデバイスとして使用するLED以外はコンデンサ1本でおしまいです。LM3909のピンには使用しない(3ピンと7ピン)ピンもあり、さらにハンダ付けの箇所が少なくなります。
弛張発振回路とチャージポンプの組み合わせだったチカチカパッパ1号はユニバーサル基板で組み上げると、実装・配線がそれなりに面倒くさいですが、こちらは2.54mmピッチのユニバーサル基板で殆どハンダ付けする箇所も無く、ハンダ面での配線とりまわしも殆ど悩む事すらありません。すばらしい!
1.5Vのアルカリ乾電池1セルで稼働した場合、データシートによると0.32mAの電流しか消費せず、単3でも数ヶ月、単2だとほぼ1年は光り続けるほどの低消費電力です。電源電圧も1.1V付近まで落ちても大丈夫で、大変巧妙な回路が組まれていると言えるでしょう。
1号と同じくタカチのTB50で組み込み、単5電池で動作させるように作ってみました。
ついでに1号も同じ位置にLEDをつけてしまい、この形で使用するようにしました。
継続動作時間と電池の入手性を考慮すると単3×1で使用するのが良さそうです。
組み込みは単3×2のスイッチ付きケース(秋月電子 商品番号111523)などに1セル電池、のこりのセルのスペースに回路を組み込むのがお手軽そうです。
回路が違いますので挙動も違いますが、1号機はチャージポンブのコンデンサに充電した電荷は相当の間保持されていますので、次回電源オン時に残された電荷が大きければすぐに点灯して充電動作に戻りますが、2号機は電源オンの度に回路の動作が初期状態から開始されるようで、電源オンから1回目の点灯までの時間は電源オフのタイミングでは変わりません。
発光時の明るさは1号の方が明るいようですが、消費電流が2号に比べて大きい事を考えると今回の2号の方が長時間動作という目的に合致して実用的であると思われます。