以前のシグナルインジェクターのお友達です。
以前に回路を確かめたシグナルインジェクターの相方で、注入した信号などを追いかけて検出するための、シグナルトレーサーです。(回路図)
何の事は無い、トランジスタ2石で増幅してクリスタルイヤホンを鳴らします。ただそれだけなのですが、入力の方はコンデンサーで受けて直流分はカット。AF/RFを切り替えスイッチで切り替えますが、RF入力側だけ1N60で検波して低周波信号に落とし込むようにします。
じつはこの回路の前段に同調回路があると立派に低周波2段増幅のラジオになってしまうというわけですので、ちょっともったいない使い方・・かも知れません。
同調回路やシグナルインジェクターで注入された信号を前段から後段に追いかけて、音が聞こえなくなった前段に増幅ができていない、デバイスが死んでいるかなどの不具合がありそうだという見当をつけるためのものです。
トランジスタに2SC1815を使用しましたのでHFぐらいならいけますが、FM放送などのVHF帯域まではちょっと使えません。もっと高周波帯域まで使おうとすれば、トランジション周波数の高いトランジスタを使用する必要があります。2SC8185はfT=80MHz以上ですが、2SC3402や2SC3623(ともにfT=250MHz以上)などを使用するとVHF帯ぐらいは大丈夫でしょう。
ただし対象とする周波数帯が高くなるとぞんざいな組み立てでは良好な特性を得る事ができませんので注意が必要です。
とりあえず、シグナルインジェクターと対の機器ですので1つの筐体内にまとめてしまおうかと考えています。2つ別々にとも思っていたのですが、どうも手頃な大きさの筐体が見つかりません。ペンなどに仕込むという方法もありますが、あまり小さい大きさにすると整理下手なせいかすぐ失せ物と化してしまいますので、SW95あたりでと考えています。
実際に組み込んだ記事はこちら(シグナル合体)でどうぞ。