お手軽な実装済モジュールで製作してみました。
デジタルパワーアンプ
共通デザインなので見た目は他のアンプと同じです(苦笑)
TPA3110を使ったPBTL出力のモノラルアンプモジュールがお安かったので試してみる事にしました。
出力はステレオ構成で15W、PBTL構成で30W出せるそうですが、そんな大出力は不要なので、いつものように12V電源の構成で製作します。12V電源でもPBTL構成で15W(THD1%)も出ますので普通の家聴きするには十分な出力ではないでしょうか。
これは私の個人的な設計指針なのですが、パネルから基板などへの配線は半田付け直付けをせずにできる限り全てコネクタを用いて接続をします。仮組みやテストの度に半田付け・取り外しをしたくないというモノグサな理由ではありますが・・・。
LA2284を使ったレベルメータも組み込み、フロントパネルを乳白半透明のアクリル板仕上げといつもの通り。主体のパワーアンプモジュール基板以外にレベルメータの信号取り出しと音量調整の可変抵抗器の接続をスッキリさせるために入力を分岐処理する基板を追加。さらに電源周り強化のために3300µF×2のデカップリング・コンデンサを介してアンプモジュールに給電する電源基板を追加します。今回はステレオのモジュールではなく2組のモノラルアンプモジュールですので電源出力も左右別々に構成しています。
筐体内部
電源基板、入力処理基板、アンプモジュールの全てをスペーサーをかませて1mm厚アルミ板に固定し、基板の載ったアルミ板を訳ありケースのレールスロットに挿入しケースから浮かせます。こうする事でケースに一切の穴開けが不要になるのでケース加工はフロントとリアのパネルだけで済みます。訳ありケースはかなり厚みがあるので穴あけ加工を省略できるのと外観がネジだらけにならないのがメリットですね。
リアパネル
リアパネルですが、ステレオモジュールなら左右のスピーカー出力端子をひとまとめなレイアウトにするのですが、今回はモノラル2組構成なため電源と入力を中央に、左右スピーカー出力を左右に離して配置しました。おかげで裏パネルはモノラル構成アンプっぽく(笑)仕上がりました。
音出しチェックをした時の感想ですが、EMC防止の出力フィルタで10µHのインダクタによるフィルタの効きが良いのか、D級アンプにしてはやや大人しめな音質です。以前に製作したステレオタイプのボードはかなりシャープな音質だったのですが、ちょっとの回路構成の違いで随分と印象の異なる仕上がりになるようです。
デジタルアンプは高効率(最大90%)なので多少ガンガン鳴らしても全然熱くなりません。そもそもデバイスに放熱器も付けられていませんし。それよりもレベルメータのLED電流設定の抵抗の方が熱くなりますので、何やら本末転倒な感じです。