うめだ阪急

 現在改装中。オープンは2011年だそうです。

うめだ阪急百貨店(本店)
 うめだ阪急百貨店(本店)
 第1期工事分の対象だった半分が無くなった

 2005年末ぐらいから工事が始まり、現在はコンコース部分と南側を取り壊して建直し中で、完成するとオフィスフロアを含む地上41階建て187mの巨大ビルとして生まれ変わるとの事です。写真で白いパネルで囲われた空き地になっている部分が百貨店ビルの南半分に相当し、日本初の駅併設百貨店として旧阪急電鉄梅田駅があった場所(現在の梅田駅は1971年に移設されたもの)になります。
 工事を2期に分割して営業をし続けながら建替えを行うという離れ業をしているのがすごいところです。完全に営業を停止して立て替えするともっと工期は短くなると思いますが、客の需要を優先させ、「梅田の顔」である阪急百貨店を継続させたとも言えます。
 梅田エリアは阪急・阪神HDに併合した阪急百貨店と阪神百貨店のほか大丸百貨店、百貨店ではありませんがヨドバシ梅田マルチメディア館などの競合商用施設がひしめき合っています。
そのなかで常にトップであり続けるための結果として今回の改装に至ったようです。
 地下食料品売場はこの工期中だけの(それでも何年もある)ポイントカードを導入し、客離れを最小限にするどころかかえって増えたそうです。商売がうまい!
 過去の記事でご紹介した「巨大オブジェ」の曾根崎署と排気塔の左側に見えるビルが、手塚治虫氏の著作である作品、ブラックジャック「アリの足」のゴールとして描かれる大阪の背景に描かれている阪急百貨店ビルに相当する部分が今回無くなった部分です。
 ただ、工事で解体撤去されてしまったコンコース南側の旧阪急電鉄梅田待合所にあった伊東忠太氏の手によるモザイク壁画(獅子、鳳凰、青龍、馬)は一応シャンデリアとともに再活用される予定だそうですが、レトロなアーチ型天井はどうなるのかは判りません。四神(玄武、青龍、白虎、朱雀)が微妙に違うのは伊東氏の意向によるもので、阪急電鉄という鉄道会社のスピーディーなイメージに合わせたのか、獅子にも馬にも羽が生えたものが描かれています。この壁画、残念ながら撮影したはずの当時の写真が見つからず、ここでご紹介できない点が悔しい所です。
また、現在階を針で示す超旧型(失礼)エレベーターはさすがに再現しないと思われ、こちらも残念です。

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